第一章  13

  「さすが、いいポイントに気付かれましたね。 おっしゃる通り特別な意味があるのです。 それは、キリストと共に生きていた当時の人たちでさえ、思いもよらなかった秘密が今まで隠されてきているからです。

 いいですか? 心して聞いて下さいよ。 実は、キリストは、あなたと同じように宇宙人だったのです。 それも、最も高い第九レベルの惑星のアストラル体を持った存在だったのですよ。 そして、地球上においても宇宙の法則を完全にマスターされた方でした。

 だからこそあれだけの奇跡が行えたのです。

 彼は、自らの言葉と行いを通して宇宙の根本原理である愛を説かれ、さらに、自らの死とその後の復活を人々に実見させることで、輪廻転生と永遠の命と進化の法則を示されたのです。当時の地球人にとっても、また現在の地球人にとっても、彼はそれほど重要な方だったのです。

 いうまでもなく、第九惑星人は、我々宇宙人の中では、最も進化しており、そして、宇宙の根源である霊的宇宙に最も近い人たちです。 霊的宇宙を別の言葉で表現すれば宇宙神霊とも言えます。 つまり、地球人の言葉で言うところの神です。 従って、キリストは神に最も近い人類のうちのひとりであったといえます。 しかし、神そのものではありません。 最も進化した人類だったのです。
 
 これでお分かりになると思いますが、地球人も進化の段階を登って行くと、最終的にはキリストと同じレベルに到達するのです。 キリストは、こうした宇宙進化の仕組みを、その根本原理である宇宙愛を地球人類の目前に示し、物質主義に魂を犯された当時の地球人を本来の進化の道に引き戻そうとしたのです。 ところが、残念なことに、現在の地球人の状況からすると、その試みは失敗に終わっているようです。

 第九惑星人たちは、キリストを地球に送ることによって、地球人を間接的に救済しようと試みたのです。 直接的、物理的な救済、例えば霊的に最も進化した地球人たちをスペースクラフトを使って他の惑星に移住させる、といったようなことが許されていない限りにおいては、こうした間接的な救済が最善策であると判断されたからなのですが、このようなことはもう二度と行われないでしょう。

 そこで、病める地球の現状を改善するために、下位のレベルに属する我々に指示が降りてきた、というわけです。 そして、我々は、あなたをはじめ数人のアストラル体をメッセンジャーとして地球に派遣したのです。 

我々よりも、さらに下位のレベルの惑星からはもっと沢山の人たちのアストラル体が地球に派遣されています。 

その実数は申し上げられませんが、その人たちの中には自分の本当の存在に気付いて、なすべきことをなしている人たちも多くいますが、全く地球人の心に同化してしまい本来の使命を忘れてしまっている者たちも多数います。」

 彼は、初めて聞いた話に頭が混乱し、何をどのように理解すべきなのかが分からず途方に暮れてしまった。

 輪廻転生による人類の進化向上の法則に関しては、以前から気付いていたことではあったが、死の本当の意味については思いもよらなかったことであり、まして、地球そのものがアストラル体を持っていて独自の進化過程をたどっている存在であるということは大きな驚きであった。 

もし、地球そのものも進化しているのであれば、それ自体も生命体であることになる。 その進化の仕組みはどうなっているのだろうか? 

考えれば考える程、彼の心の中の疑問と好奇心はふくらんで行った。

 すると、またしても、彼の心の中の混乱を見抜いて、その人物が語り始めた。